






縁がやや外側に反った、フラットな底と直線的なデザインで構成された鉢です。釉薬は海鼠と呼び、青白い色が特徴です。海鼠釉は釉薬の加減や焼成の温度などで変化の大きい釉薬ですが、みんな違うことを楽しんでいただける仕上がりになります。底から立ち上がる縁には、線紋を施しており、釉薬の溜まりが変化を生み、さらに素地の土色が透けて見えるところにも美しさを感じられます。
サイズは口径が6寸(約18cm)、高さが約5.8cm。
たっぷりとした大きさが感じられ、深さもある器ですので、盛り鉢としてのご利用ができます。また、一人分の冷そばやそうめんなどのみずみずしさにもよく合う器だと思います。
~出西の海鼠釉~
海鼠釉の器は、出西窯で黒、白、呉須釉などに使う土とは異なる、鉄分の多い土を使い、基礎となる透明の釉薬に藁(わら)灰と籾(もみ)灰を混ぜ、十分に灰汁を取った糠白とも呼ぶ釉薬により、青白い色に仕上がります。流れやすく変化の大きい釉薬ですが、その特性を活かして、流れの加減の面白さや色の濃淡の美しさを感じていただけたらと願い、製作しています。
また、同じように作っても焼成時に窯の中の位置で、ひとつひとつ出来上がりが違います。素地の土色が透けて見えるところもあり、それぞれの表情の違いをぜひお楽しみください。
※ご注文にあたり
海鼠釉の器は釉薬の特性からひとつひとつ色の出方や釉薬の雰囲気が違います。また、釉薬の特性から、表面に細かい穴が見られます。
手作りの陶器ならではの楽しみとしてご理解いただけますと幸いです。
どのような器が届くかはおまかせいただきますようお願い申し上げます。
〜history 〜
1990年前後に、縁がやや反った「はた反り切立ち型」のペルシャの古陶をモデルに試作が開始されました。その後、膨大な試作と形状の変更を繰り返して現在の形に完成しました。
現在は原型を完成した陶工から若い陶工に継承されています。真にスタンダードと呼べるには、時代を跨いで作り手が継承しているかということが問われていると思うのですが、その意味でこの器は平成に生まれた最初のスタンダードと言えるかもしれません。
【注意事項】
※お使いのスマートフォン機種、PCのモニターによって、実物の色味と若干異なる場合がございます。ご了承ください。
※天然素材を使用した手作り品の為、一つ一つサイズ・重さに若干の固体差があります。商品ページ記載のサイズは目安の寸法となります。
※出西窯の陶器は陶土から釉薬にいたるまで天然素材を使用して、一つ一つを陶工の手で制作しております。同じ商品でも、形状が僅かに異なりますので、予めご了承下さい。
※使い方についてはこちらもご参考になさってください。
https://www.shussai.jp/product/howto/