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平成25年に出版しました出西窯創業同人のひとり多々納弘光著「出雲の民窯 出西窯 ~民藝の師父たちに導かれて六十五年」を底本にして、新たに現代表の補筆、コミュニティデザイナーの山崎亮さんによる解説、製作品や歴史を振り返る写真を加えた書籍「出西窯と民藝の師たち 民藝を志す共同体として」を発刊しました。
柳宗悦先生、河井寬次郞先生、バーナード・リーチ先生、濱田庄司先生をはじめとした諸先生方からいただいた大切な教えや私ども出西窯の歩みなど、生前の多々納弘光が陶工たちに語った内容を一冊に記したものです。
256頁 四六判 上製(ハードカバー)
定価2,200円(本体2,000円)
■目次抜粋
一章 工芸の共同体を目指す -河井寛次郎と仕事の喜び
二章 ただ無名の職人として -柳宗悦と山本空外
三章 古作に学ぶ新作づくり -吉田璋也と濱田庄司
四章 共同体を支えた信仰心 -バーナード・リーチと無自性
五章 百年デザインを目指して -外村吉之介と鈴木繁男
補筆 その後の出西窯 -多々納真
解説 これからのコミュニティが参照すべき歴史 -山崎亮
■著者 多々納弘光(たたの ひろみつ)
1927年、現島根県出雲市斐川町出身。民藝の教えに共感して用の美としての陶器をつくり、名声とは無縁に生きた陶工。20歳で同郷の友人らと出西窯を設立。1950年、河井寬次郞の来訪を機に美術陶芸から実用の器づくりに転換し、以降柳宗悦ら民藝運動の立役者が来訪、応援していく。民藝にとどまらない深く広い教養と人柄で、多くの人から慕われた。2017年没。
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たくさんの「お陰さま」で育まれた出西型コミュニティは、
現代の共同体に生きる人たちへ
大きなヒントを与えてくれる。
ー山崎亮(コミュニティデザイナー)
島根県出雲市斐川町出西。
終戦直後のこの地で、素人の5人の青年たちが陶器づくりを始める。
戦後の大きな価値転換を経て目指したのは、誰かが誰かを搾取することのない、理想の工芸共同体だった。
由弥に向かって歩み始めた青年たちを導いたのは、
柳宗悦、河井寬次郞、濱田庄司、バーナード・リーチといった民藝の師父たちであり、またその高弟たちだった。
生涯の生きがいとはなにか。
仕事の喜びとはなにか。
創業者の一人が語る、世代を超えた、共同体としての軌跡。
人が集まるような文化こそが
出西窯の魂なんだ。
ー永六輔
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